不動産売却

相続した土地を3年以内で売却すればこんなに節税できます!

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土地を相続した場合は、さまざまなケースが想定されますが、その際税金の支払いが発生することがあります。相続した土地を売却する予定なら、必ず3年以内に行うべきです。その理由や注意点をお伝えします。

相続した土地の売却時にかかる税金を整理

ご両親から相続した思い出の実家も、ご両親が亡くなったことにより相続され、その後誰も住まなくなると空き家になることがあります。空き家を放置すると、衛生面や防犯面で近隣にお住まいの方にもご迷惑がかかります。相続した大切な土地や建物であっても空き家になると困りますので、売却を検討しているなら計画的に売却計画を立てる必要があります。
後にご説明しますが、相続した土地を3年以内に売却すると特例により節税対策が可能です。

土地を売却する前にかかる税金を整理します。

まず、相続登記を行い、亡くなった人の名義を相続人の名義に変更する手続きが必要です。そのときに掛かる税金を登録免許税といいます。

登録免許税の計算

登録免許税 = 固定資産評価額×0.4%

また、登記を司法書士に頼むのであれば(一般的には依頼します。)他に司法書士への委託手数料がかかります。

また、相続税の申告も10カ月以内に行う必要があり、「相続税」がかかることがあります。相続税は、相続財産から基礎控除額を引いた課税対象額に、下記に当てはまる相続税の税率をかけて算出します。

課税価格税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

※参考:国税庁 NO.4155 相続税の税率

相続した不動産を売却した後もまだ安心してはいけません。利益が出ていれば、翌年の確定申告で譲渡税(所得税・住民税)を計算し納める必要があります。このときに注意すべき点は、取得費などの必要経費の問題、短期譲渡所得と長期譲渡所得の問題、いくつかある特例を押さえておくことです。複雑な手続きや計算、期限もありますので、必ず税理士に相談してください。

 

相続した土地を3年以内に売却したときに受けられる特例

相続した土地などの不動産を売却するときには、いくつかの特例があります。その一つが3年以内に売却を行うと適用される「取得費加算の特例」です。売却時の翌年の確定申告で譲渡税(所得税・住民税)を計算すると税額が高額になることがありますので、特例を利用することで賢く節税を行うことをおすすめします。

土地などの不動産の譲渡税(所得税・住民税)は、相続税を支払い、相続後3年10カ月以内の売却を行うと特例が適用されます。その特例とは、譲渡所得の計算時に必要経費に加算できる「取得費加算の特例」のことです。起算日が相続の発生の日の翌日から3年と10カ月となっていますので余裕をもって売却できる期間があると考えられます。

3年以内に相続した土地を売却したら、どれくらいの節税になるのか

取得費に加算する相続税額は、相続税の課税価格に債務控除額を足した金額で、相続する人の相続税額に相続税の課税価格の計算の基礎となった譲渡した財産の価額を割った金額と、相続する人の相続税額をかけて計算します。
言葉ではわかりにくいので、簡略化した算式で表示すると

取得費加算額 = 支払った相続税 × 売却した不動産の相続税評価額 ÷ その者が取得した相続財産総額

となります。あくまでも相続税が発生していることが前提ですが、売却した不動産にかかる部分に相当する金額を取得費に加算して売却にかかる譲渡所得を減らすことになり、節税することができます。

条件に合致すれば、必ず支払う税金を減らすことができます。よくわからない場合は税理士にも相談し、期限を過ぎないように計画的に相続不動産の売却を行いましょう。

 

売却時に譲渡益が発生しているかどうか?

相続した土地などの不動産を売却すると一定の要件を満たせば、特例を受けることができ、所得税や住民税が大幅に安くなります。譲渡税(所得税・住民税)は、相続する前に、誰がどのように相続を行い、どのように売却するかをしっかりと検討し、最もよい選択を行うことが重要です。

必要な法令や税務を知る税理士などの専門家への相談は欠かせません。特に相続した不動産を売却したときに、譲渡益が出れば譲渡税(所得税・住民税)や復興特別所得税がかかります。多額の遺産や売却不動産がある場合は、できる限り相続税や譲渡所得税が安くなるようにさまざまなケースを検討する必要があるでしょう。

相続した土地を売ったときの譲渡益の計算方法

売却時に譲渡益が出ることが前提ですが、売却代金から控除額を加味するとマイナスになることもあります。その理由は、売却代金から土地の取得費や土地の譲渡費用を差し引いた上で譲渡益・譲渡所得を計算する必要があるからです。

譲渡所得=譲渡収入-譲渡費用-取得費

譲渡費用は、仲介手数料、登記費用、印紙税など。他にも測量費用、立ち退き料(貸家物件)、更地にした場合は解体費用などが考えられます。

取得代金は、購入や建築の代金です。取得の際の諸費用は、不動産業者に支払った仲介手数料、契約書に貼る印紙税、登記に必要な登録免許税、不動産取得税、その不動産を取得してから実際に使用するまでの期間に生じた借入金の利子。測量費や造成費などがあります。また取得時に発生した増改築等にかかった改良費、設備費などもこの取得代金へ含めることができます。

減価償却費相当額も差し引く必要があります。建物は年々価値が失われており、経過年数に応じた費用を差し引くことができます。

先祖が購入したなど相当期間経過していて取得費がわからない場合は、譲渡収入の5%を取得費にできます。5%に満たない場合でも概算取得費として売却額の5%を取得費にできます。

 

長期譲渡と短期譲渡

不動産を売却したときの譲渡税(所得税・住民税)を計算するにあたり、所有期間が大きな問題となります。それは、「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」です。長期と短期で適用となる税率が異なるため少し注意してください。

  • 長期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日の時点において所有期間が5年超となる場合に適用されます。
  • 短期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日の時点に所有期間が5年以下となる場合に適用されます。

所有期間の判定が重要なポイントとなります。相続した人が所有していた期間ではなく、不動産取得の日から引き続き所有していた期間となります。相続財産の取得日は、亡くなった人が実際に購入した日のことです。相続後3年10カ月以内の売却なら全て短期譲渡となるわけではありません。

ほとんどのケースでは、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える計算になっているはずです。

適用されるそれぞれの税率は、

長期譲渡所得の場合・・・20.315%(所得税15.315%、住民税5%)

短期譲渡所得の場合・・・39.63% (所得税30.63%、住民税9%)

となります。たいていの場合は長期譲渡所得に当てはまりますので、低い税率が適用されます。短期譲渡所得で計算すると単純に倍の高い税率になりますので、譲渡税(所得税・住民税)が高額になってしまいます。ここは重要なチェックポイントです。間違いのないように慎重に計算を行いましょう。

 

居住用に使用していたなら特別控除(マイホーム特例)が使えます!

相続した土地や建物が居住用不動産であったなら、売却時に特例が適用できることがあります。これは「マイホーム特例」と呼ばれる特別控除であり、譲渡所得から最高3000万円までの控除ができるという譲渡の特例です。譲渡所得が3000万円までは税金がかからないので必ず適用の有無を確認しなければならない特例です。

マイホーム特例が適用される条件を確認する

この特例は、相続で取得した不動産に限定されているわけではありません。土地や建物に住まなくなってから3年を経過する日のが含まれる年の年度末までに売却すれば、特別控除が適用されます。

家の用途は問いませんが、家屋を取り壊した場合、そのときから1年以内に敷地の売却契約が締結され、貸駐車場などの居住以外の他の目的に利用していないことが要件となっています。家屋を取り壊した後は早めに売却活動を行うことが重要です。ところが、居住用不動産であっても、相続した人が親と同居していなかった場合、相続直後に入居した場合、売却までの一時的な期間だけ居住した場合は、3000万円の控除の適用がありません。

このように、相続した土地や建物が居住用だったことや亡くなった名義人と同居していたことが前提ですが、居住用不動産の最高3000万円の特別控除を受けることができます。名義人が亡くなった後、空き家になりそうな場合や同居人が老人ホームに入るようなケースでは、この特別控除を使えば、譲渡税が全くかからずに資金を手にすることができます。

平成28年4月からは、相続した空き家を売却した場合でも、一定の要件を満たすと、3000万円の特別控除が適用されています。この、相続などにより取得した空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除の特例を、「空き家の3000万円特別控除」と呼びます。空き家問題に対処するためで、耐震基準を満たさない古い建物は取り壊して売却する必要があります。

 

その他の使える特例

不動産を売却したときに使える特例は、自宅を売却したときに利用できるものが多くなっています。他にも「10年超所有軽減税率の特例」というものがあります。所有期間10年を超えて自宅を売却した場合に、利益部分が3000万円を超えていれば、6000万円まで課税される税率が軽減されます。軽減税率は、14.21%となります。3000万円の特別控除と併用して適用できます。譲渡益が3000万円以上ある場合に利用できる特例です。

10年超所有した自宅を売却した場合に、新たに自宅を買い替える場合には、将来買い替えた自宅を売却するときに税金が繰り延べられる特例があります。これは「特定居住用財産の買換え特例」です。
他にも、「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」や、「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」などがあり、他の所得と相殺し、支払う税金を減らすことができます。

 

まとめ

相続した土地を約3年以内で売却すれば節税できますが、相続したときの相続財産の整理や特例を受けるための最適な相続財産の選択や売却を相続人や税理士などの専門家とよく相談しながら、期限内に迅速に間違いなく手続きを進めていく事が重要になります。

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