憧れのタワーマンションに住みたい。しかし、タワーマンションや高層マンションの高層階では、ベランダがついていないタイプやベランダがあっても洗濯物が干せない場合があります。ベランダが無い、あっても利用できないのでは、日常生活に支障をきたす場合があります。ベランダはタワーマンションのデメリットの一つとしてよく取りあげられています。タワーマンション選びやベランダ利用の注意点について解説します。
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ベランダはタワーマンションのデメリットの一つ
タワーマンションは、高級仕様の建物で共用施設も充実していることから、ステータス性を求める方に大変喜ばれています。見た目には超高級ホテルのようですが、毎日住んでみると意外なところにデメリットがあると気づくことがあります。
例えば、ベランダが無いタワーマンションやベランダがあっても使えないタワーマンションが多いということです。
そのようなタワーマンションのデメリットについてみていきましょう。
ベランダに洗濯物が干せない
タワーマンションの下層階はもちろんですが、上層階になればなるほど、洗濯物が干せなくなっていきます。
地上から数百メートル上の高い場所から洗濯物が飛んできたり、布団や枕などが道路に落下したりすると大変危険であることがよくわかるはずです。洋服なら、運転している車のフロントガラスに乗ってしまうこともあるでしょう。通行人に当たることもありますので大変危険です。重い荷物や布団などが人に直接当たると死亡事故にもつながります。
タワーマンションや高層マンションによっては、ベランダがないことも多く、ベランダがあっても洗濯物を干すことが禁止されていることがあります。
ベランダそのものがない
高層階に住むことが前提となっているタワーマンションや高層マンションの上層階では、ベランダそのものがない場合があります。「ダイレクトウィンドウ」といって、窓の外はそのまま外の世界になっているので、窓そのものが開けられないケースもあります。こうしたタワーマンションの室内では、24時間稼働の自動換気システムが標準で装備されています。自動換気システムが正常に稼働していれば、窓を開けるよりも快適に過ごせます。
ベランダがないと、窓を開けることができませんし、圧迫感を感じるならば、慣れない方はベランダのある低層階や戸建て住宅に引っ越しするしかないでしょう。
ベランダからの転落死
タワーマンションや高層マンションで恐ろしいのは、高層階のベランダから転落した場合です。高い建物ほど、落下した後に助かる確率が少なくなってしまいます。
特にお子さんのベランダや窓からの転落死・事故死は、どんな建物にも起こりうる事故です。
3~4歳児の子供だけを残して留守にしていた時に、ベランダから落下する事故が多く、ほぼ助かりません。多くはベランダに置いたものに乗って手すりを乗り越えて転落しています。窓の施錠をしっかりと行うことが重要です。
また、洗濯物を干している間や取り込んでいる間も子供がベランダに出ないように細心の注意を払いましょう。洗濯物に気を取られているうちに、手すりを乗り越えたり、すり抜けたりして転落します。
ベランダには、椅子や踏み台になるものを置かないようにして、いつも窓には鍵をかけておきましょう。
それに加えて、お子さんだけでベランダに絶対に出ないように注意するしかないでしょう。
ベランダがあるタワーマンションのあるある
ベランダがあるタワーマンションによくあるこんなことやあんなことをご紹介します。
お子さんの転落死や事故死に要注意
どのようなマンションであっても、ベランダからお子さんが転落死する可能性があります。
しかし、タワーマンションや高層マンションとなると、通常よりも高いベランダから落ちてしまった場合、助かる見込みはほぼないといっていいでしょう。小さなお子さんが部屋にいる場合やイタズラ好きのお子さんが遊びに来ている場合など、ご両親がちょっと目を離した隙にベランダに入って遊んでいることがあります。「ダメだ!」と怒ってもやってしまうのが、育ち盛りのお子さんです。
部屋にいるときも、窓の鍵はしっかりとかけてください。洗濯物を干したり、取り込んだりする際にも気を抜かないようにしましょう。ベランダには絶対に物を置かないようにしてください。椅子や植木鉢なども危険です。
転落防止策として、ベランダ用転落防止ネットや赤ちゃんゲートをベランダの出入り口に設置する方法が有効です。
ベランダに洗濯物を干すことが禁止されている
タワーマンションや高層マンションの高層階にある部屋も中層階にある部屋も、ベランダに洗濯物を干すことが管理規約で禁止されているところが多くなっています。洗濯物以外にも布団も干せません。
タワーマンションや高層マンションは、高級感やステイタスを売りにしています。低層住宅や戸建住宅のように、日中に洗濯物がたくさん干されていると、見た目にもよくありませんし、生活感を漂わせてしまいます。タワーマンションや高層マンションは、下から見上げることが多いですし、遠くからでもベランダが見えます。目立つ位置、目線に入る位置にたくさんの洗濯物が干されていたら、美観が損なわれイメージダウンとなります。特に高級物件ほどそのギャップが激しく感じられます。
突風で下着や洋服が飛んでいっても誰のものかも全くわかりません。管理規約で禁止されていない場合でも、マンションの高層階のベランダでは洗濯物を干さないほうがいいでしょう。
布団も干せません!
タワーマンションや高層マンションでは、洗濯物だけではなく、布団も干せません。これも管理規約で定められていることがあります。
布団叩きもできません。布団は洗濯物よりも重量があるので、ベランダの手すりにかけて干していると、高層階は想像以上に風が強いので落下しやすくなっています。もしも通行人に布団が当たってしまったら、大怪我をして莫大な慰謝料や治療費、損害賠償を請求されるかもしれません。
浴室の乾燥機で洗濯物を乾燥させる
タワーマンションや高層マンションでは、ベランダで洗濯物や布団が干せなくても問題ありません。
高級と言われるタワーマンションや高層マンションでは、浴室乾燥機やサンルームが設置されているところが多いようです。
あるいは、まるでホテルのように、部屋まで洗濯物を取りに来るクリーニングサービスを実施しているタワーマンションや高層マンションもあります。
ベランダがないタワーマンション、高層マンション
もともとベランダがないタワーマンションや高層マンションもあります。ベランダがない高層階生活とはいったいどんな感じなのでしょうか?
窓も開かないタワーマンション
眺望を重視しているタワーマンションや高層マンションには、ベランダがありません。その代わり全面ガラス張りになっており、フェンスも全くないので開放感のある景色が望めます。高級ホテルにあるような開放的な窓をイメージしていただくといいでしょう。
衣類乾燥機よりも便利な浴室乾燥機
タワーマンションや高層マンションでは、備え付けの浴室乾燥機の機能が充実しているので、あえて新しく衣類乾燥機を購入する必要はないでしょう。ベランダに干す必要もなく、お天気にも左右されずにいつでも洗濯できるようになります。
ベランダに出て、洗濯物を干す必要も、取り込む必要もありません。
24時間換気システム
タワーマンションや高層マンションで、ベランダがない場合は、窓も開けられない場合があります。
しかし、24時間稼働する換気システムが標準でついています。窓を開ける必要がなく、エアコンもよく効くので一年中快適に過ごせます。
窓が開けられない息苦しさは、心理的なものです。息苦しさを感じるような方には、窓やベランダのないタワーマンションや高層マンションは不向きかもしれません。
その他タワーマンションでありがちなこと
その他、タワーマンションや高層マンションで、ベランダや窓に関するありがちなことをまとめました。
窓に網戸がないので虫が入ってくる
窓に網戸がないタワーマンションや高層マンションがあります。中層階以下にはあっても、高層階には網戸がないところも増えています。高層階だから、虫が入ってこないというのは嘘です。窓を開けているといつの間にか虫が入ってきます。
冬場は問題ありませんが、夏場になると、虫も大量に発生します。下からではなく、タワーマンションや高層マンションの上で繁殖する虫もたくさんいますので、結果的に網戸は後付けできるならつけたほうがいいでしょう。
窓が開けられないと気圧の変化が気になる
タワーマンションや高層マンションに住んでいると、感覚が鋭敏な方は、低気圧の影響を受けて偏頭痛になる場合があります。高層階になるほど、気圧が低くなり、まるで船酔いしたような気分になります。しばらく住んでいても慣れない方は、引っ越しをするしかありません。
気密性の高さによる結露の発生
タワーマンションや高層マンションに限らず、マンションは気密性の高い建物です。
冬場は長時間窓も締め切ってしまうので、結露が発生します。換気には十分に注意し、換気システムは基本的に24時間ずっと稼働させておきましょう。
雨や風の強い日はベランダも使えません
風が強い日や強い場所に建っているタワーマンションや高層マンションもベランダの使用が難しく、窓を開けるのも困難です。タワーマンションや高層マンションのベランダは、ゆったりと広めに作ってあることも多いのですが、洗濯物を干す以外に使用する場合でも風の影響を無視できるものではありません。
まとめ
タワーマンションや高層マンションのデメリットの一つ、ベランダの有無について取り上げました。ベランダがあっても、転落死の問題や洗濯物が干せない場合もあります。ベランダがない、窓が開かないタワーマンションや高層マンションもあります。住んでみなければ気づかない問題ですが、タワーマンションや高層マンションを検討している方は、ご自身の体調も含めてよく確認しておくべきでしょう。