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引っ越しも請け負う便利屋は荷物運びができないって本当?

単身者の引っ越しや近距離の引っ越しを検討している場合は、引っ越し業者以外にも「便利屋」が簡単な引っ越し作業を請け負っている場合があります。便利屋と引っ越し業者ではできることが異なります。利用の際にはその違いをよく知ってから、それぞれの得意な分野に応じた依頼をする必要があります。

料金も安く融通が利く便利屋の引っ越し

引っ越しは、やっぱり専門の引っ越し業者がいい、ということは誰もがわかっています。
でも、基本料金が高く、単身者の引っ越しや近隣などの近距離の引っ越しでは、料金が無駄にかかってしまいます。そんなときに役立つのが便利屋の引っ越し業務です。引っ越し業務には、許認可がないとできない仕事もあります。便利屋でできる引っ越しの仕事内容をよく知り、リーズナブルな料金で最大限の協力をお願いすることで、スムーズに引っ越し作業を終えることができます。

引っ越し業者よりも安い料金

引っ越し専門業者よりも便利屋に仕事を依頼する理由は、その料金の安さにあります。荷物が少ない引っ越し、近距離の引っ越しでは、たいていの場合、便利屋の引っ越しのほうが料金が安くなります。
ただし、作業人数が増えると、それだけ人件費に跳ね返りますので、引っ越し業者にも料金の見積もりを依頼して相場料金と比較するようにしましょう。

ハウスクリーニングや不用品回収もOK

便利屋は、その名の通りの幅広い業務を請け負っています。引っ越しに関するノウハウなどはあまり持ちあわせていませんが、その他汎用的な業務も同時に請け負っています。
例えば、ハウスクリーニングや不用品回収、買取業務です。引っ越し業者ではこうした業務を請け負っていたとしても、別途料金が課されてしまいます。その場合も便利屋の料金に比べると高額になることが多くなってしまいます。不用品回収や不用品の買取では、買取額も料金に反映されますので、引っ越し作業の料金が相場よりも安くなるケースもあります。
このようにさまざまな仕事をまとめて気軽に引き受けてくれるのも便利屋のメリットです。

便利屋は24時間対応でいつでも引っ越し可能

引っ越し作業は、引っ越しシーズンなどになるとなかなか予約が取れなかったり、時間指定ができなかったりします。日中や休日などのどうしても忙しい時期が重なった場合でも、夜間の引っ越し作業も可能で、引っ越し作業も24時間対応になっている便利屋がほとんどです。
便利屋の場合は、夜の時間帯の引っ越し作業でも目立たずに作業を行い、引っ越し中だと思われないようになっています。

引っ越しだと周囲に悟られない

便利屋は、フットワークも軽く、いつでも連絡を入れれば対応してくれるので、引っ越し業者よりも気軽に頼める点が大きなメリットです。有名な引っ越し業者のように、派手なトラック、独特のユニフォームを着た作業員が引っ越し作業を行うわけではありません。一般的な作業服や私服など、まるで知り合いに引っ越し作業を手伝ってもらっているかのような形で、引っ越し作業が進んでいきます。引っ越し中であることも周囲に悟られることはないでしょう。

便利屋でできない引っ越し業務とは?

便利屋と引っ越し専門業者でできることを比較すると、その仕事内容も全く異なります。
特に引っ越し専門業者にしか許されていない業務もありますので、仕事を依頼するときには、何ができる、何ができないかをはっきりさせておくことが重要です。

引っ越しの荷運びができる場合とできない場合

便利屋では、引っ越し作業の手伝いを主な業務としています。
しかし、全ての作業を請け負うことはできないようになっています。
例えば、便利屋が所有するトラックを使って荷物を運ぶ作業は、許可されていません。
便利屋には、引っ越し前の荷造りやトラックへの荷物の積み下ろし、新居に移った後の荷解きや設置作業などを任せることができます。
あくまでも引っ越し作業にかかるお手伝いをしてくれる助っ人、といったイメージとして捉えてもらえるといいでしょう。
便利屋のトラックは、荷物を有償で運ぶという許認可を受けていない場合がほとんどです。
便利屋のトラックを見て、そのナンバープレートを確認すると、普通の白ナンバーであることがほとんどだと思います。
許認可を受けたトラックは、ナンバープレートが緑色や黒色になっています。
例外として、普通のナンバープレートでも、陸運支局が発行した許可証を持っていれば、引っ越し荷物の運搬業務が許可されています。

必ず許認可を確認する

便利屋であっても、引っ越し荷物の運搬ができる場合があります。
「一般貨物自動車運送事業者」
「貨物軽自動車運送事業者」
「貨物利用運送事業者」
などの許認可やその他陸運支局が発行した許可証が必要です。
一般貨物自動車運送業許可を受けている業者のトラックのナンバーは緑です。許可を受けてない場合は、白ナンバーになります。
白ナンバーのトラックしか所有していない便利屋は、有償での荷物の運搬業務ができないので知っておいてください。

便利屋は全国や長距離に対応していないケースが多い

便利屋は、個人や零細企業が営業していることが多く、その多くはその地域限定で仕事をしています。
大企業に勤務している場合で、引っ越し先が遠方の都道府県になったときは、移動距離が遠距離になります。便利屋の場合は、人を手配しているので、逆に人件費が上がってしまいます。長距離の引っ越し作業は、便利屋よりも全国規模の大手の引っ越し業者がおすすめです。

別途トラックの手配が必要となる場合

便利屋が、一般貨物自動車運送業許可を受けていない場合は、引っ越し前の荷造りや荷物の積み込みといった仕事をやってもらうことはできますが、便利屋は荷物を積むトラックを用意することができません。別途、レンタカーなどを借りる必要があります。この場合でも便利屋のスタッフは運転できないので、依頼者自身がレンタカーを運転しなければなりません。
また、一般貨物自動車運送業許可を持つ青ナンバーのトラックの運送業者を手配する場合もあります。

荷物の補償の有無

便利屋は、引っ越しの手伝いをしてくれますが、専門業者ではありませんので、いざというときのトラブルに対する補償や適切な対処ができない場合があります。便利屋として最低限の補償はしていますが、運送業者が加入しているような貨物賠償責任保険に加入しているのは、引っ越し専門業者だけになり、個人で営業しているような便利屋は加入していない場合があります。
引っ越しの荷物や家具、家電の破損・汚損、住宅の壁や床に傷が入るようなトラブルも引っ越し専門業者なら補償できます。
荷物の運搬作業や使用する道具、養生なども専門家と便利屋とでは質が全く異なります。引っ越しのプロの安全な引っ越し作業を希望するなら、費用が高くなっても便利屋よりも引っ越し専門業者のほうが安心です。

引っ越し時に便利屋を上手に活用するには?

便利屋はいろいろな仕事を請け負っているので、頼りになる存在です。簡単な引っ越し作業なら手際よくやってくれますので、利用価値の高い存在です。

近県への引っ越しで便利屋にちょっとだけ力を借りたい

近県への引っ越しなら、移動距離も少ないので、休日などに軽トラックを借りて大型の荷物を運搬しながら、引っ越し費用を安く抑えることができます。
その際、便利屋は重い荷物の移動、運搬、荷物の積み下ろし、段ボール詰め作業などで力になってくれます。引っ越し作業の経験のあるスタッフなら、問題なく作業を手伝ってもらえるでしょう。

引っ越しの荷物運びを引き受ける便利屋

便利屋が、一般貨物自動車運送事業者などの許認可を受けていないケースが多いのは確かです。
しかし、探せば引っ越しの荷物運びを請け負うことができる許認可を受けた便利屋もあります。ただ、単なる引っ越しの作業の手伝いに加えて、荷物の運搬が加わりますので、引っ越し作業の料金総額は高くなります。

高額商品の運搬には注意

便利屋に高額商品の運搬を依頼しても、便利屋でも受け付けていない物があります。
例えば、美術品、骨董品、貴重品、ペットなどです。これらは、引っ越し業者でも運搬できない場合がありますが、便利屋でも運搬は難しいと考えておいたほうがいいでしょう。

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便利屋で引っ越し作業を依頼するときの落とし穴

一般貨物自動車運送業の許可を得ていない白ナンバーのトラックを使う便利屋は、他人の荷物を運んで料金を取ってはいけません。そのため、便利屋に引っ越し業務を依頼するときには、許認可の有無を必ず事前に確認してください。便利屋なら、荷造り、荷物の積み込みなどの引っ越し作業のサポートなどはできますので、単身者の引っ越しや家族で引っ越し作業をする場合に、助っ人として便利屋に作業を依頼する方法がおすすめです。

トラブル時に補償されないケース

便利屋は、個人事業として営業している業者が多く、引っ越し専門業者のような運送業者が加入する貨物賠償責任保険に加入していないことがほとんどです。お持ちの家財道具、家具や家電が破損した場合、引っ越し前後のお住まいの床や壁を破損した場合でも補償されない場合があります。
不安な場合は、自分で保険をかけるようにしましょう。

便利屋には引っ越し作業のノウハウがない

便利屋は、通常よりも引っ越し作業に慣れていますが、大雑把です。
養生や運搬作業も引っ越し業者のスタッフのように教育されたわけではないので、作業がもたつき通常よりも時間がかかってしまうことや小さな作業ミスを犯すことがあります。

サービス内容と料金のバランスでは引っ越し業者が安心

引っ越し専門業者では、事前にしっかりと見積もりが行われ、追加料金が発生しません。
便利屋の場合は、作業料金は、一人当たり人件費×かかった時間で計算して請求されます。
このように料金の計算方法が異なるので、長距離や荷物が多い場合は、逆に便利屋のほうが料金が高くなってしまうことがあるので要注意です。
引っ越し業者の場合は、パックサービスや作業料金の目安が事前にわかるので、サービス内容と料金のバランスを考えると、便利屋よりも引っ越し業者のほうが安心できる場合があります。

まとめ

便利屋は、引っ越し作業も請け負いますが、有償で荷物を運んで運搬する業務ができない場合があります。
引っ越し作業を便利屋に頼むほうがいいか、引っ越し業者に頼むほうがいいかは、ケースバイケースです。
サービス内容と料金のバランスを考えて、どちらがいいかを選んでください。
引っ越し作業を全てお任せする場合は、便利屋よりも引っ越し業者がおすすめです。

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